金星は愛情、美しさ、金運などを象徴する天体です。
金星が表すキーワードは、感じる、五感、女性性 、豊かさ、美しさ、愛、芸術、 ゆっくり、じんわり、味わう、満ちる、愛情、恋人、パートナー、芸術、所有などがあげられます。
今日は西洋占星術における「金星」の役割について、
基本的な関連事項のまとめから、金星が天体としてもつ意識、
人生に及ぼす影響、ホロスコープの中での金星の位置付け、
そして星座と金星の意味についてお話していきます。
感受性をつくりあげる「金星」
金星は、〝快楽的な好き嫌い〟の傾向を表し
恋愛面やファッション面に顕著に現れます。
男性のネータルチャート(出生図)では、
〝好みの女性〟を金星の状態で読み解きます。
金星が支配星となる”牡牛座”は、
大好きな物を集めているコレクターのようなイメージで、
所有物や物質的な楽しみを表し
金星が支配星となる”天秤座”は、
社交上手でスタイリッシュなイメージで、対人関係や交遊をあらわします。
金星の基本データ
金星 | |
支配星 | 牡牛座・天秤座 |
発達年齢域 | 16歳から25歳 |
公転周期 | およそ225日 |
逆行期間 | 1年7か月ごとに起こる 6週間 |
タロット | 女帝 |
身体の部位 | 咽喉、腰部、耳、腎臓、 生殖器、あご、頬、眼 |
チャクラ | 第四(心臓)のチャクラ |
人物 | 女性、美人、愛人、恋人 |
象徴 | 芸術・文化・金星・倫理・所有物・ 美・パートナーシップ・魅力・ 甘い食べ物・調和のセンス・音楽 |
天体としての金星が持つ意識とは
金星は、太陽から二番目に近い天体です。
公転周期でいうと、金星は月→水星→金星と、3番目にくる天体になります。
公転周期が早く、月、水星に続いて金星で約225日です。
ホロスコープ上では、1つのサインに滞在する期間は、約1ヶ月。
約1年での12星座を通過します。
金星は、あなたの心を喜ばせ、愛し、豊かになるものを象徴しています。
金星が人生に及ぼす影響とは
金星が司る発達年齢域は、16歳から25歳と、
ちょうど多感な思春期から大人になる頃です。
この時期に体験した事を通じて、心にわき起こる感情がつくられます。
月で基礎的な性格がつくられ無意識的・自動的な感性に出会い
水星が自分の潜在的な好みから離れて外の世界との関わり方を模索していたのに対し、金星ではそういた模索の中で自分なりの趣味や好みを取り入れていくといった影響を持ちます。
月が既に知っていたり慣れていたりすることを、
繰り返し行うことを好む傾向があったのに対して、
金星では新しい楽しみを見つけるために出かけに行くといった
ニュアンスの意識を持ちます。
この時期に人は、その人らしい物事の楽しみ方や感じ方が作られていきますが、この傾向に金星が影響を与えます。
そのため、この時期は感情的にもより豊かになっているので、
好きな音楽や映画、恋愛などにも夢中になったりと
自分のあらゆる感性を磨いたり、恋愛というもの体験したりすることで
個人が生きていく上での喜びを通じて、自分自身を確立していく年代になります。
しかし、金星が及ぼす影響というのは、あくまでも感覚的な領域にすぎず、
そこにその人として積極的な創造のパワーや意志を、
感覚的な表現に落とし込むといった領域までには影響をまだ及ぼしません。
つまり、なにか哲学的な意志や信念をもって感覚的に研ぎ澄まされていくというよりは、直感的になにか新しいワクワクするようなものを見つけてはまっていくような影響を金星は与えるのみです。
ホロスコープの中での金星の読み解き方
金星はその人の個人的な感覚の範囲の中で、
新しい好みや趣味、美意識の獲得に影響を与えているわけですが、
これらはホロスコープ上にどの様に現れるのでしょうか
金星は牡牛座と天秤座のルーラー(支配星)です。
そのため、牡牛座と天秤座のサインの持つ意識を
天体としても持っています。
牡牛座が個人的な所有願望を表しているのに対して、
天秤座は対人的なバランス感覚への欲求を表しています。
このように、「所有」や「対人関係」といった領域で、
金星が影響を与えていると見ると読み解きやすいでしょう。
また、金星の位置が牡牛座・天秤座のサインにあったり、
ほかの天体と強力なアスペクトを作っている場合などは、
思春期であるこの時期に感情や感覚を刺激するような
体験がたくさんあります。
それは恋愛のような甘い体験かもしれませんし、
一方で精神的に辛い体験だったかもしれません。
そして、金星ではその人のその後の人生における
趣味・嗜好の大枠を作るため、金星の影響を見ることで
その人が人生を通じて一体どのような領域に感性が
向かっていくのかということが見えてきます。
牡牛座の金星は、
五感を通じて得られる、喜びや豊かさを感じる傾向があります。
天秤座の金星は、
社交性が高く、人間関係を上手に保ち、
バランスの取れた美しさと関連する傾向があります。
金星と太陽が48度以上開くことはないので、
基本的なアスペクトはコンジャンクション(0度)のみになります。
サイン(星座)と金星の関係まとめ
金星が12星座(サイン)のどこに位置するかで、その特徴が大きく変わってきます。
ここでは、具体的に星座(サイン)別の金星の特徴をお伝えしますね。
サイン(星座) | 感性や対人関係の傾向を一言でいうと |
牡羊座 | 新しい物が大好き |
牡牛座 | 五感の快適さが第一条件 |
双子座 | じっとなんかしてられない鮮度が命 |
蟹座 | 深い愛情や深い安心感 |
獅子座 | ドラマィクな演出で |
乙女座 | 完全な愛がいい |
天秤座 | 社交は完璧なセンスが必要 |
蠍座 | アナタだけの深い関係 |
射手座 | 公平で明るい関係♪ |
山羊座 | 控えて抑えて(私らしく) |
水瓶座 | みんな〜仲良し |
魚座 | 全てをうけいれる。でも実は繊細 |
さいごに
最後に、女性にとって、金星と同じように月も感情と関係する、とても重要な天体ですが、金星と月ではどのような点が似ていて、またどのような点が違うのかを少しご紹介してみたいとおもいます。
金星と月の比較
月というのは人の感情と深く関わっている天体です。
幼少期の感情のパターンや、近しい人にだけ見せるリラックスした時の接し方など、その人個人のプライベートに深く根差している天体です。
また、金星はその人個人の感性や喜びや楽しみにつながっている天体で、
月が個人の内面を反映するとすれば、金星は外側を反映しています。
金星は個人(月)という視点から少しはなれ、
ほかの人と接するときの態度や雰囲気を表すこともあります。
そして、一般的によく言われているのが、
金星は恋愛・恋愛相手などを表し
月は結婚生活・結婚相手などを表す。ということでしょうか。
確かに、そのような意味もありますが、
金星は相手のどのようなところに魅力を感じるか
自分にとってどのような人だ一緒にいて喜びを感じるか?ということが表れ
さらに絆を深めていく段階になると、お互いの月星座を意識しながら、
相手のどのようなところに安心を感じ、
自分にとってどんな人だと心地よく過ごせるか
を心がけていくとさらに良いでしょう。