西洋占星術では月は「感情」「生活習慣」「無意識の反応」を表すため、
ホロスコープにおいては出生図の中で月が位置するサインやハウスは、
その人が精神的に落ち着いたり、満足できたりするような方法や傾向を
表しています。
太陽星座がオフィシャル(公的)な顔だとすれば、月は星座はプライベート(秘めた)な顔で、言うなれば、あなたがごく親しい人にだけ見せる本当の顔です。
このページでは、西洋占星術における「月」の役割について、基本的な関連事項のまとめから、月が天体としてもつ意識、人生に及ぼす影響、ホロスコープの中での月の位置付け、そして星座と月の関係について解説をしていきます。
基礎的な本能の快さの好みを表す 天体”月”
どのような行為や生活の局面にも、月の影響(無意識の反応と感情)があらわれます。
月の基本データー
支配星 | 蟹座 |
発達年齢域 | 0歳から7歳 |
公転周期 | およそ28日 |
逆行期間 | 逆行なし |
タロット | 女教皇 |
身体の部位 | 体液、リンパ腺、分泌物、血清、液体、子宮 |
チャクラ | |
人物 | 一般人・女性(婦人・母・妻)・乳幼児・公衆、公共関係従事者・女官・旅行家・船員・家事や育児の従事者・食料を調達する者・家出人 |
象徴 | 幼児・母親・妻・女性一般・感情・習慣・個人的な欲望や心・個人生活のテリトリー・個人的な欲望・成長・繁殖・イメージ力・日用品・航海・看護・受動性 |
天体としての月が持つ意識とは
月は銀河からのエネルギーの到達点で個人としての発達の出発点です。
銀河からのエネルギーを月は受け取り、個人としての発達のを始めず、そのため人として地球に命を授かった一番最初の土台的な部分に影響をあたえます。
月が人生に及ぼす影響とは
月の発達年齢域は0歳から7歳で、この時期の成長に大きな影響を与えます。
発達年齢域では月の次に来る水星が「知性」を表すのに対して、
月の意識は「知性」が未発達の状態で、言葉にならないような感情や叫びそのものを表します。
このように、天体における月が地球に及ぼす影響は、無意識の領域に強く働き、習慣や癖といった自動的な反応として人間に現れてきます。
人は全くなにも知らない状態で生まれ、日々成長していくなかで
様々な経験を通して五感を使い、周りの出来事や印象をどんどん吸収していきます。
そのなかで人としての【人格の基礎】ができていくわけです。
この人格の基礎は、その人の「性格」と言ってもよく、人の性格を見るには
その人が生まれた時に月がどのサイン(星座)に居たのかを見ればよいと
言われる理由はここにあります。
このように、月が人生に及ぼす影響としては、発達の初期段階におけるベースとなる領域であり、その結果としてその人の潜在意識を形成し、人生の舵取りのベースとなるような、性格や習慣・癖といった形で表出してきます。
プラスの影響面
マイナスの影響面
ホロスコープの中での月の読み解き方
西洋占星術のホロスコープにおいては
出生図の中で月が位置するサインやハウスは、
その人の気質や感情、無意識的な欲求を示すと同時に、
その人が精神的に落ち着いたり、満足できたりするような方法や傾向を
表しています。
そして、月星座が位置するサインは、その人が過去世で魂に刻んだ強い感情の記憶であり、過去世で経験したことを読み解くヒントになります。
そのため過去生から引き継いだその人の高次元の意識とも言えます。
この強い感覚は、過去生から今世に引き継いだその人の課題であるとと同時に恩恵でもあります。
サイン(星座)と月の関係まとめ
出生図の月が位置していたサイン(星座)から、その人の潜在的な意識の部分を読み解くことができる12サインと月の対応表を簡単に表でまとめました。
サイン(星座) | 性格の傾向を一言で言うと |
牡羊座 | 感情的 |
牡牛座 | 五感重視 |
双子座 | 飽き性 |
蟹座 | 共感的 |
獅子座 | ロマンチスト |
乙女座 | 事務的 |
天秤座 | バランス重視 |
蠍座 | 好きな人はとことん好き |
射手座 | 活気に溢れている感じが好き |
山羊座 | 伝統重視 |
水瓶座 | 感情の変化が少ない |
魚座 | 優しくて同情的 |
牡羊座の月
イメージを描く能力優れている
芸術的・創作的で企画力が試される分野では才能を発揮
感情のコントロールが苦手で、すぐに衝動的な反応
牡牛座の月
五感を使うことを好む
実際に見たり、聞いたり、触ったりすることで精神的な満足を得る
見たり、聞いたりできないことに対してはやや苦手
そのため他人の感情を推測したり、抽象的な会話は不得意
双子座の月
どんな細かいことにも新鮮な興味や好奇心を持つことができる
ただその分、色々なことに注意が向いてしまい飽きやすい
日ひとつのことに無理に集中するよりフットワークを軽く
蟹座の月
とても共感力が高く、相手と同調することが得意
感情がとても敏感に反応するため、ショックを受けやすい
月は、蟹座のルーラー(支配星)であるため、蟹座の位置に月がある場合、
月のエネルギーを強めます。
獅子座の月
感情的な高揚感を覚えることで、活力を感じる
どこか演出的な傾向があり、ロマンチスト
人生に感動を求めるので、退屈な生活よりは刺激的な生活を求める。
乙女座の月
清潔で整理整頓された状態を好む
事務的な作業や、決められた手順で進む事柄などに取り組んでいる時に、
精神的な安定を感じる
整理されたものを崩すかのような露骨な感情表現を好まない
ため他者から感情が読まれにくい
天秤座の月
生き方や考え方に対して、バランス感覚を求める
他者との関わりの中で、自分の存在をよりよくバランスよく磨いていく
バランスセンス感覚を活かし、住居や衣類に関してもそのセンスを発揮
蠍座の月
一度気を許した相手に対しては、とことん感情的に深く関わろうとし、
また相手にもそれを求める
親密になりすぎると、そこから離れ辛くなり依存的になる
射手座の月
活発な感情を持っており、活気にあふれた環境を好む
休日になったら外に出かけたくなる
漠然としており細かい感情には反応しないことが多い
山羊座の月
自分の中に理想とする人物像があって、その人物像のようであろうと努力する既存のルールや価値観に従うことを良しとするため、
どこか本当の感情や欲望を押し殺しているところがある
水瓶座の月
感情の起伏があまりなく、多くの人と公平に接することができる
集団を扱うのは上手ですが、特定の人と深く関わることは苦手
魚座の月
優しくて同情的なため、人に左右されやすい
公私の境界が曖昧で、色々なことに影響を受けやすい
さいごに
以上いかがでしたでしょうか。
このページでは、西洋占星術における月の読み解き方について、ご紹介しました。
ホロスコープからメッセージを受け取るためには、なんどもなんども繰り返し知識を確認して、自分なりのイメージを掴むことがポイントです。
月以外の天体についても同様に詳細に解説をしておりますので、是非そちらもご参考になってくださいね。